インフルエンザ発生状況（2022年12月15日現在）

 原文リンク　○ 今年のインフルエンザ疑似患者発生は37週（9月4日～9月10日）以降、持続的に流行基準である4.9人（/外来患者1千人あたり）を超えて発生しており、コロナ19流行以前の時期と同様の流行の様相を見せている。

<インフルエンザ疑似患者分率（/外来患者1千人あたり）> 節季 37週 38週 39週 40週 41週 42週 43週 44週 45週 46週 47週 48週 49週 50週 2022-2023 5.1 4.7 4.9 7.1 7.0 6.2 7.6 9.3 11.2 13.2 13.9 15.0 17.3 30.3

*  2022-2023節季インフルエンザ流行基準：4.9人/1,000人

   -  50週（12月4日～12月10日）には、すべての年齢でインフルエンザ疑似患者が増加し、13～18歳および7～12歳の学生年齢層で42週から持続増加し、50週にそれぞれ119.7人および 58.9人で最も高い発生レベルを示した。 (添付1参照)

＜22年50週目、年齢別インフルエンザ疑似患者分率（／外来患者1千人当たり）＞

週次	全体	0歳	1-6歳	7-12歳	13-18歳	19-49歳	50-64歳	65歳以上
50週	30.3	5.9	20.1	58.9	119.7	36.7	12.4	6.8

□ 一方、呼吸器病原体監視結果のインフルエンザ検出は、2022-2023季節36週から50週間（'22年08月28日〜12月10日）合計173件でA型172件、B型1件と確認された。 

 ○ Ａ型の場合、いずれもA（H3N2）サブタイプに該当し、当該年度ワクチン株と同じ系統（３C.　2a1b.　2a.2）で有効な中和能を示し、抗ウイルス剤＊に耐性がないことが確認された。

    * （オセルタミビル（Oseltamivir））タミフルなど経口投与用、（ザナミビル（Zanamivir））粉末製剤で経口吸入用、（ペラミビル（Peremivir））静脈注射用 

 　 - Ｂ型の場合、検体内の非常に少ないウイルス量で特性分析が不可能だったが、これも４価ワクチンに含まれるB（Yamagata）型で確認された。

添付 1

インフルエンザ発生状況（’22年12月15日現在）

□ インフルエンザ疑似患者標本監視結果 

 ○ 最近5つの季節のインフルエンザ疑似患者の発生状況

   　- 50週次のインフルエンザ疑似患者分率*は外来患者1,000人あたり30.3人で、前週17.3人に比べ増加　  (単位: 名/外来患者 1,000名当り)

節季	37週	38週	39週	40週	41週	42週	43週	44週	45週	46週	47週	48週	49週	50週
2018-2019	4.3	4.4	3.9	3.5	3.7	3.8	4.9	5.7	7.8	10.1	13.2	19.2	34.0	48.7
2019-2020	3.6	3.7	3.8	3.9	4.2	4.6	4.5	5.8	7.0	8.2	9.7	12.7	19.5	28.5
2020-2021	1.4	1.5	1.3	1.4	1.2	1.2	1.7	1.9	3.1	3.3	3.2	2.6	2.8	2.8
2021-2022	1.0	1.0	1.0	1.0	1.0	1.2	1.6	2.0	3.3	4.0	3.6	3.5	2.4	2.7
2022-2023	5.1	4.7	4.9	7.1	7.0	6.2	7.6	9.3	11.2	13.2	13.9	15.0	17.3	30.3

 

○ 年齢別インフルエンザ疑似患者発生状況

  　 -　 50週次すべての年齢層で増加

 　  - 　特に13-18歳が119.7人、7-12歳が58.9人と大幅に増加

区分	全体	0歳	1-6歳	7-12歳	13-18歳	19-49歳	50-64歳	65歳以上
37週	5.1	1.2	6.5	8.4	12.6	5.2	3.4	1.9
38週	4.7	3.4	6.0	6.2	8.4	5.8	3.4	2.0
39週	4.9	2.2	7.9	6.4	5.4	5.9	3.3	1.8
40週	7.1	3.5	12.1	5.2	6.0	9.1	3.9	3.0
41週	7.0	2.6	10.7	6.1	8.3	7.5	5.6	3.8
42週	6.2	3.3	7.2	5.9	10.8	8.8	5.9	3.2
43週	7.6	2.7	8.7	6.9	14.3	11.0	7.4	4.2
44週	9.3	4.4	8.1	8.7	19.9	14.3	9.4	4.8
45週	11.2	4.1	9.3	11.3	18.8	19.6	10.2	5.5
46週	13.2	4.5	10.0	24.0	32.8	17.5	9.3	6.1
47週	13.9	5.5	12.2	22.7	41.8	18.2	9.9	5.1
48週	15.0	7.7	14.2	33.1	41.9	16.5	8.9	4.2
49週	17.3	4.0	13.2	29.0	58.1	24.3	10.2	5.8
50週	30.3	5.9	20.1	58.9	119.7	36.7	12.4	6.8

 

添付 2

インフルエンザウイルス検出状況（’22年12月15日現在）

 □ 国家呼吸器感染症病原体監視結果

  ○ 2022-2023節季の36〜50週次の間に合計173件の検出

   　 - 検出されたウイルスはA(H3N2)型172件、B(Yamagata)型1件と確認され、最近4週間の検出率*は平均9.0%と確認

     * （検出率）47週10.1％→48週7.4％→49週8.3→50週9.8％ 

期間	検体件数	検出率 (%)	検出件数 (%)
			A(H1N1)pdm09	A(H3N2)	B	総計
2022-2023 節季 50週*	336	9.8	0 (0.0)	33 (9.8)	0 (0.0)	33 (9.8)
2022-2023 節季最近4週**	1,217	9.0	0 (0.0)	109 (9.0)	0 (0.0)	109 (9.0)
2022-2023 節季累計***	3,823	4.5	0 (0.0)	172 (4.5)	1 (0.0)	173 (4.5)
2021-2022 節季****	5,959	0.6	0 (0.0)	38 (0.6)	0 (0.0)	38 (0.6)
2020-2021 節季*****	4,334	0.0	0 (0.0)	0 (0.0)	0 (0.0)	0 (0.0)