2021年1月3日日曜日

韓国 迅速抗原検査について医療機関向け対応指針

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韓国中央防疫対策本部・中央事故収拾本部

韓国コロナウイルス感染症19対応指針(医療機関用第1-2版)2020年12月31日 より


付録5 迅速抗原検査対応と措置方案

1.迅速抗原検査対象者対応方案

1)医療機関

 ○ 迅速抗原検査結果陽性の場合

 - (発生申告)管轄保健所に先ず申告及び疾病保健統合管理システム感染症アプリに申告実施

*申告書の患者分類に「疑似患者」を選択した後、備考欄に「調査対象有症状者1(PUI 1)」及び「迅速抗原検査の結果陽性」と入力[別添、医療機関案内事項を参照]

 - (患者の措置)隔離空間または(隔離空間がない場合)、独立した空間に移動し隔離

 - (施設措置)患者が使用した空間(区域)を消毒

*コロナウイルス感染症-19対応集団施設・利用施設の消毒案内(第3-4版)参考

 ○ 迅速抗原検査の結果陰性の場合

 - コロナ19が疑われる場合は、確定PCR検査を勧告、必要に応じて所見書発行

2)保健所

 ○(患者の措置)の適切な保護具を着用*後、救急車など移送手段を利用して選別診療所に

患者搬送

*(患者)必ず保健用マスクの着用

保健所職員)KF94クラスの呼吸用保護具、使い捨て手袋、全身防護服(ブーツを含む)及びゴーグル(または顔面保護具)を着用

 - 選別診療所で確定PCR検査施行後の自宅へ患者搬送

 ○(隔離通知)確定PCR検査の結果確認までが隔離通知発行と自己隔離案内

 -  PCR検査の結果陽性の場合、[4、確定患者対応策> 가,確定患者管理]適用

 -  PCR検査の結果陰性の場合隔離解除後の症状発生日から14日まで、保健教育

内容に準拠するように案内

*隔離解除者が要請した場合隔離解除確認書を発行


添付1(医療機関用)コロナ19迅速抗原検査関連案内事項

※本案内は、食品医薬品安全処許可製品を基準にして、今後許可製品が追加で出た場合などに変更する場合があります

1⃣ 迅速抗原検査の概要

 ○ 迅速抗原検査は、採取された検体内コロナ19ウイルス構成成分(タンパク質など)が有無を確認する方式の検査である

 ○ 現在使用可能な検体は鼻咽頭塗抹であり、検体内の抗原が検出された場合(陽性結果)、

現在コロナ19ウイルスに感染した状態であると推定することが可能

2⃣ 迅速抗原検査の性能

※迅速抗原検査ツールの詳細性能は、各製品のマニュアルを参照

 ○ 検査原理上、確定PCR検査に比べ感度と特異度が低く偽陰性(陽性者を陰性と判定)または偽陽性(陰性者を陽性と判定)の結果を導出する可能性がある

 - 感染初期など、体内のウイルス量が多い時期に使用より正確な結果を得ることができ

ており、体内のウイルス量が低い時期に使用した場合、偽陰性結果を導出する可能性が

高い

*食品医薬品安全処に許可された製品の場合は、症状が発現されていないか、症状発現の日から6日後に採取された検体では、感度が低くなることがある

 - 検査の結果陽性であっても、偽陽性がある

(例)感度80%(80/100)、特異度90%(90/100)の製品

*感度:確定PCR検査で陽性確認された検体100個のうち80個の陽性判定、20個は陰性判定

*特異度:感染PCR検査で陰性確認された検体100個のうち90個の陰性判定、10個は陽性判定


 3⃣ 使用時の留意事項

 ○ 食品医薬品安全処の許可事項を必ず守って使用する必要がある

 - 呼吸器症状がある者を対象として使用

 - 迅速抗原検査は確認診断用ではなく、補助的な手段として使用し、陰性結果でも感染の

可能性を排除することができません

※確定検査は確定PCR検査であり、迅速抗原検査で確定不可

 - 使用方法を遵守必要がある。提示された反応時間(30分)を超えた場合、非特異的

反応による陽性結果が導出される可能があり該当検査結果は信頼できない

== <出典:食品医薬品安全処'20 年11月11日プレスリリース>より==

◦対外診断用に使用しなければならない。

◦専門家用で、個人または非専門家が使用することができません。

◦本製品はコロナ19の症状が発現した後の患者検体での臨床評価が実施されており、無症状者に対する評価は行われていません。

◦本製品の結果だけでSARS-CoV-2感染の有無を診断することができず、必ず許可または緊急使用承認されたRT-PCR製品(緊急選別検査用は除く)で確認し、臨床症状等を考慮して

医師が最終判断を下さなければならない。

◦検体内SARS-CoV-2抗原濃度が検査の検出限界未満であるか、不適切な採取または運搬された場合、偽陰性(false negative)の結果が出ることがあり、陰性の結果としてSARS-CoV-2感染を排除することはできません。

◦本製品に含有されたモノクローナル抗体が結合する部位に変異がある場合、感度が低くなることがあります。

◦本製品は、SARS-CoVとSARS-CoV-2の抗原を区別することができません。

◦本製品は、SARS-CoV-2抗原の存在だけを確認することで、検査線の強度(または測定値)とSARS-CoV-2抗原の濃度は相関性がありません。

◦症状発現の日から6日後に採取された検体では、感度が低くなることがあります。

◦患者検体採取と検査終了後の検体処理などは、病気管理庁「コロナウイルス感染症-19検査室診断のガイドライン」で説明する検査室生物の安全を遵守しなければならない。

=====


 ○ 医師は検査前に患者に迅速抗原検査の偽陽性と偽陰性の可能性と確診検査(遺伝子検査)を通して迅速抗原検査の結果が変更されることを詳細に説明する必要がある

 ○ 検査者などの安全のために感染性検体の安全な取扱い、廃棄等が可能なところで適正な保護具(添付1参照)を着用して使用する必要がある

 - 使用された迅速抗原検査ツールは、医療廃棄物として関連法規を遵守して廃棄

 ○ 検体採取と検査は、医療行為として専門医療陣によって安全かつ専門的に実行する必要がある

  *許可された迅速抗原ツールは専門家用である


4⃣ 検査結果に基づく措置

陽性結果確認時、

 - 医療機関は、管轄保健所にすぐに「疑似患者」発生を申告

 ・先ず申告及び疾病保健統合管理システム感染症アプリへ申告実施

 ・第1級感染症新型感染症症候群と申告

 ・申告書の患者分類に疑似患者を選択した後、備考(特記事項)欄に必ず「調査対象有症状者1」及び「迅速抗原検査の結果陽性」の入力

 ・その他の主要な事項を必ず詳細に入力

 - 患者を隔離空間または(隔離空間がない場合)、独立した空間に移動し、隔離させ*、確定検査として確定PCR検査が実施されることを案内

  *保健所で救急車など移送手段を利用して選別診療所で患者搬送予定

 - 患者が使用した空間(区域)を消毒

  *コロナウイルス感染症-19対応集団施設・利用施設の消毒案内(第3-4版)参考

陰性結果確認時

 - 患者申告不要

 - コロナ19が疑われる場合は確定PCR検査勧告、必要に応じて所見書発行

※ 迅速抗原検査は、偽陰性の可能性があり、隔離解除を決定したり手術などの患者処置時、保護具着用するかどうかを判断するなど防疫措置の決定根拠として使用することができません

※ 検査結果に関係なく、マスクを着用、手洗いなど防疫上の注意を遵守しなければならない

[参考、使用対象例示]

 ○ 迅速な遺伝子検査が困難な有症状者

  - 島嶼地域など24時間以内に遺伝子検査依頼や検査実施が不可能なところなどでコロナ19の疑いの症状が現れた者

 ○ 無症状者に対する使用の可能性を提示するだけの科学的根拠がない状況で、無症状者にの使用は推奨しない

※ 無分別な検査は、限られた検体採取と検査能力に負担を与え、偽陽性・偽陰性の結果の危険性を増加させ、誤った安心メッセージを伝達して「静かな伝播者」を量産する危険性がある。

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