2021年1月6日水曜日

韓国のコロナ19ウイルス変異の特性と国内外発生状況

 原文リンク 韓国疾病対策本部 2021年1月5日定例ブリーフィング資料より

□ 中央防疫対策本部は、コロナ19ウイルス変異の特性と国内外発生状況について説明した。

 ○ 去る2020年12月13日と20日、英国から入国した2人(自己隔離中確診)の検体から、英国の変異ウイルスが更に確認*され、現在までに国内でイギリスと南アフリカ共和国の変異株は全てで12件確認された。

   *変異ウイルスの検出状況:英国変異ウイルス11件、南アフリカ共和国変異ウイルス1件の計12件(21年1月5日日0時現在)

 ○ WHOによると、現在までにコロナ19ウイルスは8つのグループに分類されており、この中のうちGグループ関連して主要変異ウイルスの4種**が報告​​されている。

    *(WHOコロナ19ウイルスの分類体系)S、L、V、G、GH、GR、GV、その他(O)グループ

   ** D614G変異(G、GH、GR、GV)、ミンク変異(Cluster 5)、イギリス変異(VOC2020/12 / 01)、南アフリカ共和国変異(501Y.V2)

 ○ 初期の中国武漢で発生したコロナ19ウイルスは、Sグループに分類されたが、

    -  '20年1月の終わりから2月初めスパイク蛋白質・の614番アミノ酸がアスパラギン酸(D)からグルタミン酸(G)に変わった(D614G変異)Gグループ(G、GR、GH、GVを含む)が新たに分類され、世界的に優勢なグループを占めた。

    *コロナ19ウイルスの外部突起形状のタンパク質で宿主上皮細胞の受容体と結合して細胞内に入るの役割をする

   -  D614G変異が伝播力の増加に関与したことが確認され、病原性、治療剤、ワクチンなどに影響を与える特性の変化は確認されなかった(WHO、2020 .12.31)。

 ○ '20年8月以降、デンマーク北部地域でミンクから人に感染した事例でミンク関連変異株(Cluster 5)が確認されたが、9月までに12人の伝播以外は追加事例がなく伝播力は大きくないものと評価された(WHO、 '20 .12.31)。

 ○ '20年9月中旬以降、英国で感染力が最大70%まで高いと評価*されている変異ウイルス(VOC-202012/01)が発生して拡散され、南アフリカ共和国でも11月初め、2次流行以降変異ウイルス(501Y. V2)が確認された後、世界各国で、変異ウイルスが確認されている。

    * New and Emerging Respiratory Virus Threats Advisory Group(NERVTAG):英国内ウイルス関連の専門家のグループ

    -  2つのウイルスは、お互い異なる由来であるが、501番アミノ酸がアスパラギン(N)からチロシン(Y)に変わる共通(N501Y)がある。

    - ただし、英国変異株の場合、ワクチンの効果、病気の重症度などに影響を与える臨床的根拠はまだ確認されていなく、南アフリカ共和国の変化の場合にも感染力、臨床的重症度、ワクチン反応などの研究がさらに必要な状況である。

○ 現在、国内では2020年5月、ソウルのクラブ集団発生以来、GHグループが持続的に流行しているが、海外流入患者のさまざまなグループが確認されており、イギリス変異と南アフリカ共和国変異も海外入国者を中心に確認されている。

 ○ 変異は、ウイルスのライフサイクルで発生する自然現象で伝播が続く限り継続的に発生する。

    - ほとんどの変異は、ウイルスの生存に不利だったり特性に影響を与えない部位に現れるため、すぐに消えたり大きな問題になりませんが

    - 一部の変異は、増殖のための伝播力増加に寄与したり、病原性が変わるなど、ウイルスの特性が変化する状況が現れることもあり、このような変異と関連した伝播力、病原性、ワクチンの影響等を確認するためには、様々な実験的、臨床的研究が必要である。

 ○ 防疫当局は、海外から流入されるコロナ19変異ウイルスの国内流入を徹底的に監視するために、海外の入国者の防疫措置を強化し、

    - イギリス、南アフリカ共和国などの変異ウイルスの発生国の入国者のうち、確診者に対して全長遺伝体分析(NGS、Next Generation Sequencing)を実施して変異ウイルスかどうかを継続的に確認している


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