コロナ19ワクチン、年に一度接種に切り替え -疾病庁、2023年度コロナ19ワクチン接種基本方向発表- -免疫形成が難しく、持続期間短い免疫低下者は年2回接種施行- - 2022-2023年冬季追加接種は4月7日まで実施後終了 - |
主な内容
□ 2023年コロナ19ワクチン接種基本方向
○(接種目的)コロナ19の重症・死亡予防
○(接種回数)年1回/ただし、免疫低下者*は年2回接種
* 抗がん治療者、免疫抑制剤の服用者、造血芽細胞移植患者など
○ (接種対象)全国民
* 65歳以上、感染脆弱施設構成員、免疫低下者・基底疾患者など高リスク群積極勧告
○(接種時期)10~11月中
○(接種ワクチン)開発動向・流行変異・効果などを考慮して決定
○ (接種費用)無料
□ 冬季追加接種終了
○ 4月7日まで実施後、冬季追加接種が終了により、接種機関の縮小(1.7万余→5千余カ所) ただし、希望する場合、指定された接種機関で持続接種可能
1. 2023年コロナ19ワクチン接種基本方向発表 |
□ コロナ19予防接種対応推進団(団長チ・ヨンミ庁長、以下「推進団」)は、高リスク群の重症・死亡予防を目指して専門家諮問会議*を経て<2023年コロナ19ワクチン接種基本方向>を樹立後発表した。
* コロナ19ワクチン分野専門家諮問会議(3月7日)、予防接種専門委員会(3月8日)
○ 今回発表した基本方向は▲現在の防疫状況と全国民の免疫水準、▲ワクチンの感染及び重症・死亡予防効果と抗体持続期間など客観的根拠、▲接種政策に対する国民受容度、▲米国、日本、 英国、オーストラリアなど主要国の政策方向などを幅広く検討して樹立した。
[コロナ19ワクチン接種推進経過]
□ コロナ19ワクチン接種は2021年2月26日初接種を皮切りに、2021年10月と2022年2月にそれぞれ3次と4次接種を、2022年10月に2価ワクチンを活用した冬季追加接種を始め、現在に至った。
○ これまで全10種*のワクチンを活用し、3月13日現在合計1億3,800万回分の接種を施行した
* アストラゼネカ、ヤンセン、ファイザー(単価)、モデルナ(単価)、ノヴァバックス、スカイコビウォン、モデルナ(BA.4/5)、ファイザー(BA.1)、ファイザー(BA.4/5)、モデルナ(M.BA.4/5)
<接種次数別接種件数及び接種率(3月20日)>
区分 | 開始日 | 接種件数 | 接種率(%) |
1次接種 | ’21.2.26. | 45,259,652 | 87.6 |
2次接種 | 44,808,051 | 86.8 | |
3次接種* | ’21.10.25. | 33,743,898 | 65.7 |
4次接種* | ’22.2.14. | 7,601,114 | 60歳以上 44.3 |
冬季 | ’22.10.11. | 6,587,859 | 60歳以上 35.3 |
* ’22年12月17日現在、単価ワクチンを利用した3次および4次接種の中止
** 冬季追加接種は対象者に対する接種率、残りは人口に対する接種率
□ 疫学的分析の結果、ワクチン接種を通じて過去2年間('21年2月〜'23年1月)約14万3千人の死亡を予防したと分析された。
<週次別死亡予防規模>
* '21年2月26日~'23年1月3週('23年1月21日)、満4歳以上内国人約5千万人対象推定値(外国人、ワクチン接種施行以前の確診者、海外流入などは除く)
□ ただし、まだ基礎接種(1次・2次接種)を完了していない60歳以上が79万人に達すると推定される。 年齢別では80代以上20万人、70代20万人、60代39万人だ。
○ 「未接種確診群」の重症化率は「基礎接種完了後確診群」に比べて3.7倍、致命率は4.1倍高く、基礎接種を完了すると接種後に確診されても未接種者に比べ重症化進行リスクが72.7%、 死亡進行リスクが75.3%減少することが分かった。
<最近4週間の確診者のうちワクチン接種歴による重症化率の危険度(’23年3月5日0時現在)> | ||
<全体> | <60-74歳> | <75歳以上> |
*重症化:コロナ19確診後28日以内に重症に進行または死亡した確診者
**分析対象: '23年1月8日〜2月4日 確診者571,814人
□ 推進団はまだ基礎接種を完了していない60歳以上の方は速やかに接種に参加してくれるよう要請した。
[ 状況分析 ]
□ 最近防疫状況は安定して維持されている。 2023年3月コロナ19患者と死亡者数は2022年7月以降最低を記録し、世界的にも減少する傾向だ。
○ 3月2週、新規確診者数は日平均10,058人で35週ぶりに1万人未満に減少し、12月3週以降持続して減少する傾向だ。
* (2月3週)81,179→(2月4週)70,469→(3月1週)65,539→(3月2週)70,404
○ 新規危重症患者数は1月1週間の頂点以降減少傾向であり、死亡者*は最近5週間連続減少する傾向である。
* (2月2週)139人→(2月3週)131人→(2月4週)96人→(3月1週)80人→(3月2週)76人
□ 一方、全国民抗体価調査結果(’22年12月現在、N=7,528人)、韓国国民の約70%がコロナ19に対する免疫を有していることが確認された。
○ 自然免疫を意味するN抗体保持率は67.7%、人口標準化時70.1%で、韓国国民の約2/3以上が抗体を保有したことが分かった。
○ 特に、接種と感染で獲得した複合免疫(hybrid immunity)は、重症・死亡予防効果を長期間提供し、高レベルの抗体を10ヶ月以上維持するものと推定される。
○ また、再感染所要期間は徐々に増えていることが確認された。 '23年2月現在、2回感染推定事例の平均所要期間は約10ヶ月(309日)で、昨年7月約5ヶ月(161日)に比べて5ヶ月ほど増加した。
□ 海外研究でも免疫原性維持に関して同様の結果が確認された。
○ 世界保健機関(WHO)が参加した分析で、複合免疫が長期間維持されることが分かった。
- 1・2回接種または最終感染後12ヶ月経過時、入院・重症化予防効果は97.4%、再感染予防効果は41.8%となった。
* Protective effectiveness of previous SARS-CoV-2 infection and hybrid immunity against the omicron variant and severe disease(’23.2.16, Lancet)
○ 英国保健安全庁(UKHSA)は65歳以上の高齢層の接種効果が長期間維持されると明らかにした。
- 3次以上接種後、入院予防効果は6ヶ月~1年以上(51.1~53.6%)、死亡予防効果は10ヶ月経過後もある程度(56.9%)維持されることが確認された。
* 英国保健安全庁コロナ19ワクチン監視報告書(’23年2月2日)
< 2023年接種計画関連国外動向 >
1 冬季接種終了:2価ワクチンの活用冬季接種は終了の見込み
○ (イギリス) '23年2月12日に'22年秋追加接種(Autumn Booster)キャンペーンの終了を発表し、冬季接種終了前未接種者に接種を推奨する。 (’23年1月25日)
○ (日本)現在実施中のコロナ19ワクチン接種全て(基礎、追加、2価を含む)を’23年3月31日終了予定
2 接種戦略基本方向:年1回接種または定期接種に転換検討
○ 世界保健機構(WHO)①コロナ19接種を定期的なワクチン接種に統合する計画を策定する、②高リスク群の接種の奨励及び接種率100%達成暫定勧告
○ (米国)基礎接種を完了した国民を対象に年1回(秋)追加接種を勧告し、免疫低下者など高リスク群の年2回接種必要性について追加検討が必要
○ (日本)コロナ19接種を毎年1回以上年次接種に転換*し、ワクチンの持続期間などを考慮して65歳以上の高齢層や基礎疾患者など高リスク群を対象に5月8日から接種予定** * コロナ19 流行の季節性は明確ではないが、年末年始に死亡者が増加する傾向を考慮し、重症・死亡を減らすための公衆衛生学的判断に従う ** 健康な子供および一般成人のワクチン接種は中止され、年末年始の感染の拡散に備えて9〜12月に接種を再開
○ (オーストラリア) '23年6月(冬季)に備え65歳以上・18-64歳高リスク群接種勧告
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[接種計画基本方向]
□ 以上の状況分析に基づいて樹立した<2023年コロナ19ワクチン接種基本方向>の詳細は次の通りである。
○(接種目的)コロナ19の重症・死亡予防を目的とする。 ただし、予期せぬ新規変異が出現などでコロナ19確診者や重症・死亡者が多く増える場合、流行抑制のための接種を実施することがある。
○ (接種対象) 全国民が接種することができ、高リスク群は接種を積極的に勧告する。 高リスク群の対象は➊65歳以上の高齢層(年齢上方)*、➋療養病院、療養施設など感染脆弱施設構成員(入院・入所・従事者)、➌抗がん治療者、免疫抑制剤服用患者など免疫低下者、➍糖尿病、喘息など 基底疾患者である。 (参考)
*(現在)60歳以上→(変更)65歳以上
※ 60-64歳の場合、累積致命率が65-69歳に比べて1/2レベルと低いなど65-69歳と有意な差を見せる(60-64歳0.08%、65-69歳0.16%)
○ (接種時期)高リスク群を含めて年1回接種を実施し、接種時期は10~11月中である。 ただし、免疫形成が困難で持続期間が短い免疫低下者*は年2回接種する。
* 免疫低下者を含む集団でワクチン効果は2ヶ月78%、4-6ヶ月48%、6-8ヶ月以上29%で、免疫低下者を含まない集団に比べて低いことが確認された
○ (接種ワクチン) 国内発生状況に最も適したワクチンで柔軟に対応*する予定だ。
* 開発動向、流行変異、ワクチン効果などを継続してモニタリング
○ (接種費用)接種対象全体に対して無料で接種を実施する。
□ 推進団は予想できない大流行など防疫状況、新規変異の出現などの国内流行変異などによって接種計画が変動する可能性があると明らかにした。
○ また、コロナ19による国民の健康被害を最小限に抑えるために、適期に接種が実施されるように万全を期すると言った。
参考 |
| 高危険群 : ➊高齢層, ➋感染脆弱施設, ➌免疫低下者, ➍基礎疾患者 |
1 高齢層 ○(現在)60歳以上→(変更)65歳以上 * 60-64歳の場合、累積致命率が65-69歳に比べて1/2レベルに低いなど、65-69歳と有意な差を見せる(60-64歳0.08%、65-69歳0.16%)
2 感染脆弱施設構成員(入院・入所・従事者) ○ 療養病院、療養施設*、精神健康増進施設、ホームレス施設、障害者施設、老人住宅福祉施設、結核・ハンセン人居住施設など * 老人療養施設、老人療養共同生活家庭、老人短期保護機関、昼夜間保護機関など
3 免疫低下者 ▪腫瘍または血液癌で抗がん治療を受けている場合 ▪臓器移植手術を受けて免疫抑制剤を服用している場合 ▪造血幹細胞移植後2年以内の患者または移植後2年以上経過した場合でも免疫抑制剤治療を受ける場合 ▪一次(先天)免疫不全症(抗体欠乏症、DiGeorge syndrome、Wiskott-Aldrich syndromeなど) ▪高用量のコルチコステロイドまたは免疫を抑制できる薬で治療している場合 ▪以外にも、上記基準に準拠した免疫抑制剤として接種が必要と判断される場合
4 基礎疾患者 ▪ 만성폐질환: 천식, 간질성폐질환, 폐색전증, 폐고혈압, 기관지확장증, 만성폐쇄성폐질환 ▪ 심장질환: 심부전, 관상동맥질환, 심근병증, 허혈성심질환, 심장판막질환, 선천성심장병 ▪ 만성간질환: 간경변, 비알코올성 지방간, 알코올성 간질환, 자가면역성 간염 ▪ 만성신경계질환: 치매, 파킨슨병, 중증근무력증, 근육병, 다발성경화증, 뇌성마비 및 기타 마비성증후군, 간질 ▪ 자가면역질환: 전신성홍반성 루푸스, 류마티스 관절염, 크론병, 궤양성 대장염 ▪ 뇌혈관질환 ▪ 만성신장질환 ▪ 암 ▪ 낭포성섬유증 ▪ 당뇨병 ▪ 인체 면역결핍 바이러스(HIV) 감염 ▪ 비만(BMI≥30kg/㎡) ▪ 활동성 결핵 ▪ 이외에도, 상기 기준에 준하는 기저질환자로서 접종이 필요하다고 판단되는 경우 ▪慢性肺疾患:喘息、間質性肺疾患、肺塞栓症、肺高血圧、気管支拡張症、慢性閉塞性肺疾患 ▪心臓疾患:心不全、冠状動脈疾患、心筋症、虚血性心疾患、心臓弁疾患、先天性心臓病 ▪慢性肝疾患:肝硬変、非アルコール性脂肪肝、アルコール性肝疾患、自己免疫性肝炎 ▪慢性神経系疾患:認知症、パーキンソン病、重症筋無力症、筋肉病、多発性硬化症、脳性麻痺などの麻痺性症候群、てんかん ▪自己免疫疾患:全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎 ▪ 脳血管疾患 ▪ 慢性腎疾患 ▪ がん ▪ 嚢胞性線維症 ▪ 糖尿病 ▪ 人体免疫不全ウイルス(HIV)感染 ▪ 肥満(BMI≧30kg/㎡) ▪ 活動性結核 ▪以外にも、上記基準に準拠した基礎疾患者として接種が必要と判断される場合 |
2. 冬季追加接種終了(~2023年4月7日) |
□ 推進団は<2023年コロナ19ワクチン接種基本方向>の一環として、現在施行中の冬季追加接種を4月7日(金)まで実施後終了(4月8日0時)すると明らかにした。
○ 2価ワクチンを活用した冬季追加接種は、冬季再流行に備えて昨年10月から実施している。
○ 推進団は3月中旬に入って冬季が終了し、現在防疫状況が比較的安定した点、全国民の免疫レベルと接種効果、国外事例*などを考慮して冬季追加接種を終了することにした。
* イギリス’23年2月12日終了、日本 ’23年3月31日 終了予定
□ ただし、接種が全面中断されるものではなく、希望*時接種維持機関で接種が可能である。
* 冬季未接種者、海外出国、感染脆弱施設外出のために接種を希望する場合など
○ 冬季追加接種終了により、基礎接種(1・2次接種)を含む12歳以上のすべての接種インフラが縮小*され、接種非維持機関の場合、事前予約分は4月末、当日接種は保有ワクチン消耗時 まで接種が可能である。
*コロナ19委託医療機関数:(現)1.7万余カ所→(’23年4月終了後)5千余カ所
2月接種量などを基準に約5千余カ所を選定し、地域別に最低3か所以上維持
○ また、4月7日(金)以降も12歳未満の小児および乳幼児は現行のインフラを維持して接種を継続する。
<接種維持及び非維持機関別接種可能時期>
区分 | 接種維持機関(5千余か所) | 接種非維持機関 |
事前予約 | 予約持続 | 4月7日接種分まで予約可能 (3月23日~) |
事前予約分接種 | 接種持続 | 4月30日接種分まで接種可能 (5月1日以後予約は取り消し) |
当日接種 | 接種持続 | 保有ワクチンが無くなるまで可能 |
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