2021/11/13

予防接種被害調査班、異常反応事例因果性評価分析(~11月5日)

 原文リンク 11月11日

予防接種被害調査班異常反応事例評価分析 (~11月5日)

□ 予防接種被害調査班(班長キム・ジュンゴン教授)は現在まで計37回の会議を開催し、コロナ19予防接種後に発生した異常反応申告事例に対する因果性を評価した。


 ○ 評価上程された合計3,416件(死亡932件、重症1,166件、アナフィラキシー1,318件)のうち477件(死亡2件、重症5件、アナフィラキシー470件)が因果性認められ53件(死亡4件、重症 )は根拠が不十分なケース*と評価された。

    * 根拠が不十分な事例は1千万ウォン以内の医療費などを支援しており、根拠がはっきりすれば再評価する予定である。


 ○ 第37回会議(11月5日)では、新規102件(死亡26件、重症36件、アナフィラキシー40件)及び再審4件(死亡3件、重症1件)を審議し、この中でアナフィラキシー16件が因果性認められ、重症 3件(急性心筋炎1件、急性心筋心嚢炎2件)は、根拠不十分な事例と評価した。


[コロナ19予防接種被害調査班の異常反応事例評価結果(11月5日現在)] 

  (単位 : 件)

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区分*

累積事例

因果性評価結果

認定

不十分

不認定

保留

合計

3,416(102)

477(16)

53(3)

2,868(86)

18(-3)

死亡

932(26)

21)

4

913(28)

13(-2)

重症

1,166(36)

52)

49(3)

1,107(34)

5(-1)

アナフィラキシー3)

1,318(40)

470(16)

0

848(24)

0

*被害調査班評価時点を基準に分類

累積事例の( )は37次会議の新規事例、その他( )は37次会議の評価結果

1)血小板減少性血栓症1例(アストラゼネカ)、急性心筋炎1例(ファイザー)

2)血小板減少性血栓症2例(アストラゼネカ)、脳静脈動血栓症1例(アストラゼネカ)、発熱後のけいれんによる血圧低下1例(アストラゼネカ)、急性心嚢炎1例(ファイザー)

3) アナフィラキシー審議事例中重症アナフィラキシーは14件(因果性認定11件・不認定3件)


<コロナ19予防接種異常反応ワクチン種類別認定事例(7件)>

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接種ワクチン

推定診断(死因)

アストラゼネカ

死亡

血小板減少性血栓症⑴

重症

血小板減少性血栓症⑵、脳静脈洞血栓症⑴、発熱後のけいれんによる血圧低下⑴

ファイザー

死亡

急性心筋炎⑴

重症

急性心嚢炎⑴


<コロナ19予防接種異常反応ワクチン種類別根拠不十分事例(53件)>

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接種ワクチン

推定診断(死因)

アストラゼネカ

死亡

急性心筋炎⑴

重症

ギラン-バレー症候群(13)、免疫性血小板減少症(6)、急性播種性脳脊髄炎⑴、全身炎症症候群⑴、炎症性筋障害症⑴、喘息発作⑴、肺塞栓症⑴

ファイザー

死亡

急性心筋炎(1)、急性心筋心嚢炎⑴

重症

急性心筋炎(13)*、急性心筋心嚢炎(1)、急性心嚢炎(2)、脊髄炎⑴

ヤンセン

死亡

毛細血管漏出症候群⑴

重症

ギラン-バレー症候群(2)

モデルナ

重症

急性心筋炎(2)、急性心筋心嚢炎(3)

* 1件は交差接種(1次接種:アストラゼネカワクチン- 2次接種:ファイザーワクチン)


  予防接種被害調査班 第37回会議(11月5日)に提出された新規死亡及び重症異常反応事例を分析した結果、


  新規死亡届26例の平均年齢は63.3歳(範囲36~87歳)であり、このうち22例(84.6%)で基礎疾患*があり、接種したワクチンはアストラゼネカ(11件)、ファイザー(12件)、ヤンセン(1件)及びモデルナ(2件)であった。

      * 高血圧、糖尿病、高脂血症、脳血管疾患など


  新規重症届出事例36例の平均年齢は52.8歳(範囲20~78歳)であり、このうち18例(50.0%)で基礎疾患があり、接種から症状発生までの平均所要期間は15.6日(範囲:当日 ~99日)、接種したワクチンはアストラゼネカ(7件)、ファイザー(18件)、交差接種(1件)及びモデルナ(10件)であった。

補償から除外された因果性不十分な患者に対する支援強化(11月11日)

 原文リンク 11月11日

7. 補償から除外された因果性不十分な患者に対する支援の強化  

 

 推進団は、因果性不十分事例のうち軽症特別関心異常反応に該当する心筋炎・心嚢炎患者125人を医療費支援対象者として確定すると明らかにした

  今回の措置は心筋炎・心嚢炎など軽症特別異常反応まで因果性不十分な医療費支援拡大発表(9月9日)した後、専門家諮問団を通じて軽症対象者を検討し遡及・適用した結果だ。 

 

  これにより現在まで因果性根拠不十分な患者の医療費支援対象者は合計179人(重症54人、軽症125人)で、1人当たり最大3,000万ウォン限度内で診療費などを支援されることになる。

〈 重症患者医療費支援事業 〉 

(支援対象)  「コロナ19予防接種後重症**または特別関心異常反応***(心筋炎・心嚢炎など)が発生したが、被害調査班または被害補償専門委員会の検討結果、因果性認定のための根拠資料が不十分で被害補償から除外された患者

   (審議基準、④-1該当時のみ支援)」 

   * ④-1 判定基準:予防接種後に発生した異常反応が接種前にこれを誘発する可能性のある基礎疾患、遺伝疾患などが不明確で、異常反応を誘発した所要時間が蓋然性はあるが、ワクチンと異常反応因果性認定関連文献が ほとんどない場合

   **重症異常反応:死亡、集中治療室の治療、またはそれに準拠した治療、障害などが発生した場合

 ***特別関心異常反応(Adverse Event of Special Interest):WHOが積極的なモニタリングが必要だと

         認めた異常反応、心筋炎・心嚢炎、ギラン・バレー症候群、多型紅斑などを含む

 

△ (支援内容)コロナ19ワクチン接種後に発生した疾病の診療費*などで1人当たり3,000万ウォン限度で支援するが、既存の基礎疾患治療費及び及び葬祭費は除く

   *コロナ19予防接種後に発生した疾患関連必須の非給与を含む支援

    *実際の介護費が発生した場合に限り、1日あたり5万ウォンの範囲で介護費を支援

 一方、推進団は国内コロナ19予防接種後被害補償認定件数は2,406件(審議5,293件のうち45.5%)で、米国、日本など主要国に比べ多数認定中であり、

区分

韓国 

(11月10日)

米国 

(10月19日) 1)

日本

 (10月19日) 2)

シンガポール 

(10月18日) 3)

総接種件数(A)

81,312,877件

219,161,368件

95,991,219件

4,741,030件

被害補償認定件数*(B)

2,406件

1件

66件

144件

認定比率(B/A)

0.003%

0.000005%

0.00007%

0.003%

      出処: 1)www.hrsa.gov/cicp/cicp-data#table-1, 2)駐日本国大韓民国大使館, 3) ドイツDPA通信

   *(米国)1件、補償資格決定されたが、費用は未決定状態、(日本)全体アナフィラキシーおよびアレルギー、死亡件は認定件なし、(シンガポール)心筋炎・心膜炎中心認定

 

  世界保健機関194カ国のうち、予防接種後に国家補償制度を運営する国家は25カ国*(12.9%)であり、ほとんどの国家が因果性が確認された重症(死亡、障害など)に限り補償するものとは異なり、

    * 資料元: Mungwira RG, Maure CG, Zuber PLF: Economic and immunization safety surveillance characteristics of countries implementing no-fault compensation programmes for vaccine injuries. Vaccine 2019, 37(31):4370-4375.\

 

  韓国はコロナ19予防接種異常反応に対する国家責任を強化し、国民をより幅広く保護するために少額補償及び因果性を認め、根拠は不十分だが、医療費を支援中だと明らかにした。

   

○ 今後もコロナ19ワクチン安全性委員会*を通して統計学的関連性など科学的根拠に基づいて補償及び支援範囲を拡大できるように努力する予定だ。  

        大韓民国医学韓林院を中心に構成した科学専門委員会

 

  ※ [添付7]国外の予防接種後異常反応補償体系(リンク先

     [添付8]コロナ19予防接種後の因果性根拠不十分な患者の医療費支援