2024/07/28

コロナ-19最近4週間連続増加傾向

 原文リンク 2024年7月26日

 

 

コロナ-19最近4週間連続増加傾向

- 百日咳、マイコプラズマ肺炎球菌感染症も流行拡大中

- 手洗い、咳エチケット、室内換気など、夏季の呼吸器感染症予防のための注意事項遵守が重要

 

(新型コロナウイルス感染症-19) 最近4週間で入院患者数が約3.5倍増加

  - 65歳以上が64.9%、世界的に流行中のオミクロン細部系KP.3(39.8%)の割合が増加傾向にある。

(百日咳) 7月20日現在、13,545人の患者(医師患者を含む)が発生、7-19歳の小児・青少年中心(92.5%)に流行が広がっている。

(マイコプラズマ肺炎球菌感染症) 6.24流行注意報発令以降、入院患者数最高水準、最近4週間、1-12歳間の小児中心(77.3%)の流行が持続している。

ワクチンの適期接種(百日咳)、呼吸器症状がある場合はマスク着用、手洗い及び咳エチケットなど呼吸器感染症予防の遵守を呼びかける。

 

 

  疾病管理庁(長官チ・ヨンミ)は、最近、コロナウイルス感染症-19(以下、コロナ19)の入院患者数が増加し、百日咳とマイコプラズマ肺炎球菌感染症も同時に大きく流行しているため、夏季の室内換気を含む呼吸器感染症予防の遵守を呼びかけた。


 

 【コロナ19】

 

   疾病管理庁は、コロナ19の第4級標本監視感染症転換後、全国200床以上の病院級標本監視機関(220ヵ所)を対象に入院患者の状況を監視している。

 今年のコロナ19の入院患者数は2月1週をピークに減少したが、6月4週から増加傾向にあり、最近4週間で週間入院患者数が3.5倍に増加した。

 最近4週間の週間入院患者数 : (6月4週) 63人 → (7月1週) 91人 → (7月2週) 145人 → (7月3週) 225人

[ (2024年、週別)コロナ19の入院患者発生動向 ]


  


 年齢別では、65歳以上が全体の入院患者数(11,069人)の64.9%(7,179人)、50~64歳が18.5%(2,052人)、19~49歳が10.2%(1,130人)の順だった。

[  (2024年(1月1日~7月20日)

 年齢別コロナ19入院患者の発生状況 ]


 

 入院患者数の増加に伴い、コロナ19の病原体検出率も増加傾向にあり、7月3週間の検出率(17.0%)が6月(6.4%)比10.6%p増加したことが確認された。

  * 国内インフルエンザ及び呼吸器ウイルス病原体標本監視(K-RISS) : 最近4ヶ月間のコロナ19検出率(4月) 8.4% → (5月) 5.7% → (6月) 6.4% → (∼7月3週) 17.0%)

 

  

 コロナ19のオミクロン細部系統の検出率を見ると、これまで流行していたJN.1の検出率が19.5%で減少(6月比-39.8%p)する傾向を示し、KP.3が39.8%(6月比+27.78%p)、KP.2は16.1%(6月比+10.4%p)に増加したことが分かった。

[ 国内コロナ19変異ウイルス細部系統検出率('24.7.20.基準)]

그림입니다. 원본 그림의 이름: 관리과 보도참고자료 그림_20240723.png 원본 그림의 크기: 가로 938pixel, 세로 571pixel

変異ウイルス細部系統

4月

5

6

7(~3週)

KP.3

0.3

2.5

12.1

39.8

KP.2

1.3

5.9

5.7

16.1

JN.1*

83.1

67.2

59.3

19.5

LB.1

0.1

1.3

2.5

5.1

JN.1.16

9

17.4

19.1

10.2

XDQ

3.7

2.8

0

0

その他

2.5

2.9

1.3

9.3

* JN.1はKP.3、KP.2、LB.1、JN.1.16を除くJN.1の全ての系統を含む。

** 疾病管理庁は7月3週現在、主要モニタリング変異としてJN.1、KP.3、KP.2、JN.1.16、LB.1を監視中。

※  オミクロンKP.3


 JN.1由来のKP.3(JN.1.11.1.3)は'24年2月に米国で初検出後、48カ国で19,643件確認(GISAID、7月24日)


 世界保健機関でモニタリング変異体として指定し監視しているKP.3は、JN.1に比べてSタンパク質に3つの追加変異を持っており、免疫回避能のわずかな増加が確認されるが、現在まで伝播力、重症度増加に関する報告はない(BioRxiv. 6月9日, WHO 7月15日)

 

   一方、KP.3は世界的な増加(5月5週:24.4%→6月3週:40.3%)傾向(世界保健機関、7月15日)を示し、世界保健機関もモニタリング変異*として監視中であるが、依然としてオミクロンに分類されている。免疫回避能のわずかな増加は確認されているが、感染力、重症度の増加に関連する報告は今のところない状況である。

  *  世界保健機関(WHO)は最近の変異の流行状況と変異の伝播力、重症度などの特性を反映して、その他変異(VOI)、モニタリング変異(VUM)を選定して管理中。

 

  

 現在までに、国内より早くKP.3が流行した米国、英国、日本でもコロナの発生増加傾向が報告されているが、全体的な状況は安定していると評価される(添付4海外動向参照)。

  * 米国(CDC)コロナ19陽性率: (6月3週) 8.5% → (6月4週) 9.5%→ (7月週) 11.4%→ (7月2週) 12.6%.

 ** 日本(NIIID)サンプル監視機関あたりのコロナ19患者数: (6月3週) 4.61人 → (6月4週) 5.79人 → (7月1週) 8.07人 → (7月2週) 11.18人

 参考までに、過去2年間の国内コロナ19の発生動向を見ると、2022年と2023年にも発生規模に差はあるが、冬季の流行後、5~6月まで発生が減少し、7~8月頃に若干増加する傾向を示している。

 [ 2022~2023年の新型コロナ19の発生推移]

그림입니다. 원본 그림의 이름: image1.png 원본 그림의 크기: 가로 1775pixel, 세로 524pixel

※ 期間内のコロナ19の監視体制が異なり、発生動向を比較するために縦軸の単位が異なるため、解釈に注意が必要。

 

【百日咳】

 

  発作性咳を特徴とする百日咳も小児・青年を中心に最近4週間で流行が拡大*し、7月3週間基準で合計13,545人(疑似患者を含む)の患者が報告された。 年齢別では、13-19歳が58.5%(7,925人)、7-12歳が34.0%(4,605人)で、7-19歳の小児・青年が全体の92.5%(12,530人)を占め、小児・青年中心の流行が続いている

  最近4週間の週間(疑似)患者数 (6.月週) 1,604人 → (7月1週) 2,084人 → (7月2週) 2,840人 → (7月3週) 3,170人

[ 過去6年('18~'23)対比国内百日咳(疑似)患者の週別発生状況

('24年7月20日現在、人)]

그림입니다. 원본 그림의 이름: CLP000024540001.bmp 원본 그림의 크기: 가로 1032pixel, 세로 358pixel

'24年発生件数は申告時点での暫定統計であり、発生申告後、検査・疫学調査・申告の訂正などを通じて変更される可能性がある。


【マイコプラズマ肺炎球菌感染症】

  6月24日から流行注意報が発令されているマイコプラズマ肺炎球菌感染症の標本監視機関の入院患者数も、流行注意報発令以降、最高の患者数が報告された。

 最近4週間の年齢別では、7~12歳が全体の入院患者数(2,519人)の51.6%(1,299人)、1~6歳が27.0%(680人)、13~18歳が10.3%(259人)の順で、小児中心の流行が続いている。

  * 最近4週間の週間入院患者数: (6月4週) 641人 → (7月1週) 573人 → (7月2週) 567人 → (7月3週) 738人

 

[過去5年('19~'23)比マイコプラズマ肺炎菌感染症入院患者の週別発生状況

('24年7月20日現在、人)]

 

 

 

 チ・ヨンミ疾病管理庁長は「最近国内でも増加しているKP.3変異株に対する国内外の分析結果、感染力や重症度が高くなっていないことが確認され、政府は患者発生動向の分析とともに、持続的な変異のモニタリング、特に療養施設のような感染脆弱施設を対象にした呼吸器感染症予防策の遵守を集中的に広報し、集団発生時の迅速な疫学調査などを通じて、コロナ19への対応を怠らないようにする計画であり、流行変異に対応できる新規ワクチンを導入し、10月中に'24~'25節気のコロナ19予防接種を開始する計画」と明らかにし、

 「夏季にはエアコンの使用で室内換気が不足し、人同士の接触が増える夏休みなどでは、呼吸器感染症が流行しやすい環境があるが、現在、様々な呼吸器感染症が流行しているため、百日咳ワクチンの適期接種とともに、手洗い、咳エチケット遵守、呼吸器症状がある場合はマスク着用、適正な室内換気などを通じて、誰もが健康で安全な夏季になることを願っている」と呼びかけた。

2024/07/23

疾病管理庁、7月から航空機内の 衛生管理強化推進

原文リンク  2024年7月22日

疾病管理庁、7月から航空機内の衛生管理強化推進

- 試験運用の結果、1,702便のうち222便(13.04%)で病原菌が検出されました。

- 疾病庁、7月29日から機内衛生点検を段階的に改善

 

  疾病管理庁(庁長チ・ヨンミ)は、'23年7月31日から'24年6月30日までの11ヶ月間、国際線便を対象に機内衛生点検を試験的に運営した結果、合計1,702便のうち222便(13.04%)で水媒介性及び食品媒介性病原菌*が検出されたと発表した。


<水媒介性および食品媒介性病原菌の検出状況>

 


<水媒介性および食品媒介性病原菌の検出状況>



 


 

 腸毒素性大腸菌178件、腸管病原性大腸菌126件、サルモネラ菌19件、腸管出血性大腸菌13件、  腸管侵襲性大腸菌6件、腸炎ビブリオ菌6件、細菌性赤痢菌2件

 

  機内衛生点検は、航空機着陸直後に検疫官が搭乗して機内の衛生状態を点検し、韓国に入国する人や海外に出国する人が健康で快適な環境で出入国できるように支援することを目的として実施される。

 

  コロナ19の日常回復の流れに伴い、過去3年間猶予*していた機内衛生点検を'23年7月31日から試験的に再開し、病原菌が検出された222便の航空機に対して消毒を行うようにしている。

  * 過去3年間の一時的な猶予('20年1月27日)以降、運営再開('23年7月31日)


 

 <航空機機内環境検体における病原菌の検出状況(’23. 7. 31. ~ ‘24. 6. 30.)>

区分

検査対象航空機(便)

(a)

病原菌検出(便)

(b)

検出率

(%)

(c=b/a)

検体採取(件)

(a)

病原菌検出(件)

(b)

検出率(%)

(c=b/a)

1,702

222

13.04

3,974

350

8.81

仁川空港

793

165

20.81

1,586

251

15.83

金海空港

428

19

4.44

1,284

34

2.65

大邱空港

243

9

3.70

486

15

3.09

済州空港

18

-

-

36

-

-

清州空港

176

26

14.77

528

47

8.90

務安空港

34

-

-

34

-

-

襄陽空港

10

3

30.0

20

3

15.00

 

  米国、カナダなどは、航空機内の水質、表面などに対する衛生管理を実施しており、この流れに合わせ、疾病管理庁も7月29日から検査項目、採取場所、対象航空機などの拡大を推進*する。

  前年度下半期('23.7.31.~12.31.)比今年度上半期('24.1.1.1.~6.30.)病原菌検出率が2.8%p増加(11.5%→14.3%)

 

区分

基準

改善(7.29.~)

機内衛生検査

環境検体検査

① (検査項目) 8~11種

② (採取場所) 化粧室

① (検査項目) 9種** 統一

② (採取場所) 化粧室, 折畳テーブル

対象航空機

フィリピン、インド、エチオピア便

対象航空機の多様化

検出時の措置

 (検疫感染症) 消毒命令、不履行時、1千万以下の罰金を課す(現行維持)

 (検疫感染症以外の感染症) 消毒勧告(現行維持)

 ** (9種)コレラ菌、腸炎ビブリオ菌、ビブリオ敗血症菌、腸チフス菌、パラチフス菌、その他サルモネラ菌、細菌性赤痢菌、腸管出血性大腸菌、腸毒性大腸菌

 

  今後、段階的に航空機環境全般の衛生点検範囲を改善し、韓国国民が健康で快適な環境で旅行できるように支援していく

 

  チ・ヨンミ疾病管理庁長は「航空機衛生管理の改善を通じて国民の健康を守り、安全な旅行ができるように努力する」と明らかにした。