2020/06/03

日本の死者数が昨年より減少していることから、コロナの超過死亡を否定できるか?

2020年6月12日改定

下記の記事に東京都の4月までの死亡者数のbloombergの記事です。
この中の記事のグラフです。
(東京都のデータです)
これを見ると、例年1月から4月にかけて死者数が減少していくのですが
今年(黄色)は2月に減少して、3月・4月が例年以上に死者数が増えているのが分かります。
日本のコロナの感染の拡大は3月末からなので、この増加はコロナ死の超過死亡と見えなくもありません。


2020年6月3日作成
厚労省資料リンク先           
(日本全体です)
厚生労働省のサイトで、人口動態統計速報(令和2年3月分)が公表されています。
これによると
今年の1月の死亡者数は昨年より8,670人
   2月の死亡者数は昨年より2,029人
   3月の死亡者数は昨年より 168人減少しています。
 グラフ化したものが下の図です。

確かに昨年の1月から3月よりは今年の方が死者数が減っています。
この数値を持って、日本でコロナの超過死亡は否定されたと主張する方がおられます。

日本でコロナ患者が見つかったのは1月末から2月、そして本格的に蔓延してきたのは3月末から。
この事を考慮すると、コロナ死が人口統計に反映されるのは、3月から4月以降という事になります。
今年の死亡者数は昨年よりかなり少ないですが、1月から2月、3月へと次第に昨年並みになってきています。これは見方によっては、コロナのために死者数が増えて来たとも見れない事はありません(無理筋ですが)。
ましてやコロナの超過死亡をとても否定できません。

4月のデータが出てから、もう少しはっきりした事が言えるでしょう。