2025/07/30

夏季の新型コロナウイルス感染症流行状況を点検

 原文リンク 2025年7月29日

疾病庁、夏季のコロナ19流行状況を点検

 - 病院級標本監視医療機関のコロナ19入院患者が3週連続小幅増加

 - 手洗い、咳エチケット、室内換気など、夏季の呼吸器感染症予防のための注意事項を遵守するよう要請


 

 (流行状況) 病院級標本監視医療機関のコロナ19入院患者が3週連続小幅増加

 - 65歳以上が59.8%であり、世界的に流行しているオミクロン細部系統 NB.1.8.1(83.8%)の割合が増加傾向を持続している。

 〇 (感染症予防手引き) 呼吸器症状がある場合、マスク着用、手洗い、咳エチケットなど、呼吸器感染症予防手引きの遵守を呼びかける。

 

   疾病管理庁(庁長イム・スングァン)は、7月28日(月)13時30分、疾病管理庁長の主宰で、最近増加傾向にあるコロナ19の流行状況及び対応体系を点検した。  

 

  <コロナ19流行状況点検のための対策班会議の概要 >

 

 

 

(日時及び場所)'25年7月28日(月)13:30~14:30、疾病管理庁会議室

(主な議論議題) コロナ19の発生動向及び対応計画等

(出席) 庁長、次長、感染症危機管理局長、感染症政策局長、疾病データ科学分析官、診断分析局長等

 

 疾病管理庁は、コロナ19の第4級標本監視感染症転換('23年8月)以降、全国200床の病院級標本監視機関を対象に入院患者の状況を監視中。

 

 病院級標本監視医療機関のCOVID-19入院患者数は、'24年8月のピーク(33週、1,441人)以降、減少安定傾向を維持し、100人前後で発生中であるが、最近3週連続で微増した。

 

 * 最近4週間 : (26週) 63人 → (27週) 101人 → (28週) 103人 → (29週、7.13.~7.19.) 123人

[ (2024年~2025年29週)、週別コロナ19入院患者の発生推移 ]


* 『2024年1月1日以降、全国の病院級以上の標本監視医療機関(221ヵ所、』25年現在)から毎週急性呼吸器感染症(ARI)の入院患者数を報告した暫定統計数値である。

 

 年齢別では、65歳以上が全体の入院患者数(3,167人)の59.8%(1,894人)で最も多く、50~64歳が18.3%(579人)、19~49歳が9.5%(300人)の順だった。

 

[ 2025年累積(29週目現在)、週ごとのコロナ19入院患者数 ]


年齢別

2025(~29週)

比率(%)

合計

3,167

100

0歳

156

4.9%

1-6

138

4.3%

7-12

59

1.9%

13-18

41

1.3%

19-49

300

9.5%

50-64

579

18.3%

65歳以上

1,894

59.8%

 

  呼吸器ウイルスは主に冬季に流行するが、コロナ19ウイルスは最近まで(2023年、2024年)夏季(7~8月)に流行しており、数理科学的分析の結果、8月初旬まで持続的に増加する可能性がある。

 

 コロナ19ウイルス検出率は'25年第29週(7月13日~19日)に16.5(+3.5%p)と2週連続の増加傾向を示している。また、下水監視でもウイルス濃度が先週より増加し、27週目から3週連続で増加する傾向にあり、増加が続くかどうかを注意深くモニタリングしている。

 

* (最近4週間の病原体検出率) (26週) 8.6% → (27週) 6.5% → (28週) 13.0% → (29週) 16.5%)

 

[ コロナ19ウイルス検出率及び下水監視状況(2024年~2025年29週) ]


 

  2025年7月(~29週目)のコロナ19変異ウイルスのうち、XDV系列のNB.1.8.1が引き続き増加傾向を示し、83.8%*を占めた。NB.1.8.1は、既存の流行変異体と比較して免疫回避能のわずかな増加が報告**されたが、既存のワクチンが有効な効果を示すことが確認され、感染力及び重症度についてはまだ報告されていない。

 

* (NB.1.8.1占有率) 3月3.5% → 4月9.9% → 5月31.4% → 6月71.8% → 7月(~29週目)83.8%。
** ワクチン接種後のJN.1感染者血清の中和能分析結果、LP.8.1.1に比べてNB.1.8.1が1.6倍減少(Lancet, 6.5)

[ 国内コロナ19変異ウイルスの細部系統占有率('25年7月現在) ]

그림입니다. 원본 그림의 이름: 그림1.png 원본 그림의 크기: 가로 1775pixel, 세로 1009pixel

 * JN.1はLP.8.1、KP.3を除くJN.1の全ての細部系統を含む。

** その他はJN.1細部系統(JN.1, KP.3, LP.8.1), XEC, NB.1.8.1, XFGを除く全ての細部系統を含む。
*** 疾病管理庁は7月現在、主要モニタリング変異としてJN.1、KP.3、LP.8.1、XEC、NB.1.8.1、XFGを監視中。

 

 イム・スングァン疾病管理庁長は、最近のコロナ19の流行状況と関連し、「NB.1.8.1変異の割合が持続的に増加しているが、その変異に対しても既存のワクチンが効果を示すことが確認された」と明らかにした、

 

 「国民は、咳、発熱などコロナ19が疑われる症状がある場合、最寄りの医療機関を訪問して適切な処方を受け、症状が回復するまで十分な休息をとることをお勧めする」と述べた。

 

 また、感染に脆弱な施設への対応についても言及し、「療養病院、障害者福祉施設などに対する呼吸器感染症予防の注意事項を集中的に広報し、集団感染発生時の迅速な疫学調査などを通じて、高リスク群の保護に最善を尽くす」と述べた。

 

  最後に、「夏季にはエアコンの使用で室内換気が不足し、行楽シーズンを迎え、人同士の接触が増え、呼吸器感染症の拡散の危険性が大きくなる可能性がある」とし、「手洗い、咳エチケット、室内換気などの基本的な感染症予防の遵守が何よりも重要」と強調した。